売れ残ったウィッグ500個、捨てる?売る?20年前の在庫の行き先【在庫処分・せどり仕入れ】
公開 2026/9/22 ・ 9:25 ・ YouTube で見る ↗
この動画について
2007 年、糸から生まれた 500 個の耐熱フルウィッグ。巻き髪の時代に毎日売れ、流行が変わって売れなくなり、店主のマンションで 10 年眠り、「50 個ごと・箱ごと」売るハコウリで目を覚ますまで。コスプレ、舞台、美容学校、ハロウィン、人形作家 — 髪の行き先を追う物語です。
ナレーション全文
序
マンションの一室に五百人分の髪が眠っています。箱を開けると袋の中で髪が光ります。これは誰にも被られなかった髪がもう一度、誰かのものになるまでの話です。ロング、ミディアム、ボブ。三つの形と六つの色。
▶ 0:06 から再生第一章 髪が生まれた日
二〇〇七年。髪は糸から生まれました。熱に強い繊維を一本ずつ束にして熱いローラーでウェーブをつけます。つむじは人の手で一本ずつ植えられました。色は六つ。オレンジブラウンからアジアンブラックまで。熱に強いのでコテで巻き直すこともできます。前髪の内側にはふんわり立ち上がるように短い逆毛。三つの形ができあがりました。検品の手が一つずつつむじを確かめます。一つずつ袋に入れられて五十個で一つの箱に。海を渡り日本の小さなネットショップに届きました。
▶ 0:41 から再生第二章 髪の時代
二〇〇八年。街は巻き髪であふれていました。盛り髪、巻き髪、ふわふわのボブ。雑誌の表紙は毎月、巻き髪でした。髪を変えると人は変わる。そういう時代でした。注文は毎日、鳴りやみません。倉庫では毎晩、袋詰めが続きました。プリクラの前で遊園地で誕生日の夜に。髪は一晩で別人になれる魔法でした。五百個の髪はあっという間に五百人のものになりました。そしてまた新しい箱が届く。
▶ 2:02 から再生第三章 流行は変わる
けれど流行は静かに変わります。巻き髪はストレートに。明るい茶色は黒に。ウィッグの棚はゆっくりと埃をかぶり。同じ髪が隣の店でもその隣の店でも余っていました。注文は少しずつ減っていきました。写真を撮り直しても値段を下げても。開けたまま途中で止まった箱。倉庫の家賃だけが毎月、やってきます。倉庫を引き払い箱は店主の住むマンションへ。二つの部屋が髪の箱で埋まりました。
▶ 3:09 から再生第四章 十年
それから十年。袋の中で髪はあの日のまま待っていました。春が来ても夏が来ても秋が来て冬が来ても袋の中の髪はそのままでした。五十個で一箱。それが十箱。五百人分の髪です。一個ずつ売っても山は減りません。店主は夜、箱の前に座っていました。この髪をまだ必要としている人はいるだろうか。
▶ 4:13 から再生第五章 髪の行き先
いるのです。コスプレのイベントでは髪がキャラクターを作ります。小さな劇場では役ごとに髪が変わります。美容学校では練習台に髪が要ります。ハロウィンの商店街では一晩で何百人分も。写真館の衣装棚にもダンスの発表会にも。地域のお祭りの仮装行列で。子どもたちの発表会では誰でもお姫様になれます。人形作家は髪を切って小さな頭に植えます。五百人分の髪には五百通りの行き先があります。
▶ 5:14 から再生第六章 目覚め
二〇二六年。店主は決めました。一個ずつではなく五十個ごと箱ごと売ろう。色は選べない。形もおまかせ。そのかわり一個、三百円。五十個で一万五千円。おまけにウィッグ用のコームやネットが付くことも。写真は中身が全部見えるまで。『箱で仕入れて一個ずつ売る人へ』ハコウリ。箱売りと書きます。
▶ 6:17 から再生第七章 新しい持ち主
その箱を見つけた人がいました。大学のコスプレサークル。五十個で一万五千円。一週間後、箱は部室に届きました。開けると二十年前の髪が袋の中で光っていました。袋を開け振ってほぐし頭にのせる。部室の机に五十個の髪が並びました。それぞれが好きな色を選び鏡の中に別の誰かが立っていました。残った四十九個は仲間へ後輩へ一個ずつ。箱は役目を終えて静かに畳まれました。
▶ 7:11 から再生第八章 それぞれの髪
春のイベントで秋の舞台で冬の学園祭でハロウィンの夜に練習台の上で何度も切られて。髪はまた誰かを変えていきます。写真の中で髪は笑っていました。マンションの部屋にはまだ九箱。四百五十人分の髪があります。色はおまかせ。形は三つ。一個、三百円。次に髪を変える人を箱は待っています。
▶ 8:23 から再生#ハコウリ#ウィッグ#在庫処分#コスプレ#せどり#仕入れ#メルカリ#副業#物販#まとめ売り#美容学校#ハロウィン